女の子の身長は初潮が来ると止まる、という話をよく聞きます。
これは、女の子の体を作る仕組みと深く関係していて、初潮も女の子にとっては大切な体の変化です。
それまでは、男子よりも女子の方の身長が高い事が多いですよね。
生理を境に、男子の身長が女子よりも大きくなる逆転現象がおきます。
では、背を伸ばしたい女の子はどうしたら背が伸びるのか?
初潮が来たら全く背が伸びなくなるのか?などの説明をしていきましょう。
目次
初潮とは?
初潮とは大体平均で10~15歳頃に来るものと言われており、目安としては体重が40kgを超えるあたりとも言われています。
その頃は、大体の人が身長が伸びる全盛期を過ぎた辺りだと思うので、初潮が来ると身長が伸びなくなると言うのは嘘ではないのです。
そもそも生理とは、女性ホルモンが卵巣から分泌され、それが子宮内膜に作用する事で起こります。
女性ホルモンは骨年齢促進の働きがあるので、骨端線を止める作用を持っています。
なので、初潮が始まると身長の伸びが止まると言われてしまっているのですね。
しかし、安心してください!
身長の伸びが止まると言っても急激なものではなく、個人差はありますが、その辺りを目安に段々伸びなくなるというもの。
なので、平均的に初潮が始まってからでも、2年ほどは10~15cmは伸びます。
女の子の身長の伸び方
女の子の身長が伸びる年齢は、女性ホルモンが左右します。
まずは3歳頃までの幼児期は栄養を主に背が伸び、次に4歳頃から思春期の始まり頃までは成長ホルモンを主に背が伸びます。
そして、思春期以降は女性ホルモンの分泌により、生理が始まり身長が伸びることが少しづつ抑制されて行くのです。
この結果からいくと、初潮の頃はちょうど成長ホルモンを主に背が伸びている頃だと言えます。
成長が骨の成長に働きかけて背が伸びていきますが、この時大切なのはこの時期に背を伸ばそうと一定の栄養ばかり取ったり、ダイエットや食事制限を行わないことです。
この時期は、骨を丈夫にする事が大切です。
骨を強くしておかないと、年齢につれてカルシウムの吸収がしにくい体を作ってしまうことに繋がるのです。
弱い骨を作らないためにもこの時期はしっかり食べて、カルシウムを摂りましょう。
身長とカルシウムについては、「カルシウムだけでは身長は伸びない?!カルシウムの効果は?」で詳しく解説しています。
また、女の子はどんなに痩せていても脂肪がついていますよね。
この体内の脂肪が、レプチンという物質を出して脳を刺激します。
このレプチンの刺激により、ホルモンが分泌され初潮が始まります。
過度のやせすぎの場合、生理が遅れたりするのはこれが理由なのですね。
初潮が来たからと、焦るのは禁物!
初潮が来たから、あと2年で身長が止まる!と焦るのは禁物です。
背が伸びる、成長ホルモンを促進する食べ物ばかり食べても背は伸びません。
肝心なのは適度な「運動」「睡眠」「栄養」のバランスなのです。
痩せすぎでなくても、肥満も背を伸ばすのを阻害しますよ。こちらも適度が大切なのです。
生理中に生じる様々な体の変化と身長との関係
生理が始まると、今までとは違う体調の変化に戸惑う女子も少なくないでしょう。
「生理は煩わしいもの」という認識をする人もいますが、上手に付き合う事で長い人生快適に過ごす事もできます。
実はこの生理前後の体調変化が、身長の伸びに関係してくるかもしれないので検証していきましょう。
生理前は食欲旺盛になり太りやすくなる
生理前の女性の体は、水分や脂肪を蓄えようとする力が働きます。
これは、赤ちゃんを守る体づくりの一環だと思いましょう。
この時期は、食欲が旺盛になって2~3キロざらに太りやすくなる人もいるのです。
ですが、ほとんどが生理後、元の体重に戻ります。
しかし、食欲が異常に出てしまい、生理のたびに太り気味になり、肥満体質になってしまうケースも稀にあるのです
肥満は、脳下垂体から分泌される成長ホルモンの分泌を抑制してしまうため、生理前に生じやすい暴飲暴食は注意したいものです。
生理前、生理中は不眠になりやすい
また生理前は、女性ホルモンの影響で眠くなりやすい人が多いのです。
しかし、中には生理中の高体温のせいで、なかなか布団に入っても眠れないという方がいます。
成長ホルモンが分泌される、午後10時〜午前2時に質の良い睡眠がとれていないのは心配です。
寝やすい寝具類や、リラックス効果のあるアロマ、睡眠前に精神を落ち着かせるホットミルクなどを飲むなどして、クオリティの高い睡眠を得る努力をしましょう。
生理前からストレスが溜まりやすくなる
生理前は、生理前症候群とよばれるような腹痛、頭痛、イライラなどの症状が現れます。
また、感情的になって涙もろくなる人も少なくないでしょう。
症状に程度の差はありますが、少なくともこうした症状は、日常生活を送る上でストレスになります。
ストレスは、成長ホルモンの分泌を抑制してしまうため、生理前後のストレス解消を見つけておくべきでしょう。
生理が始まると、適度な運動ができなくなる事も
生理が始まると、2、3日は出血の多い日が続きます。
このような日は、体育や水泳の授業を受けられず見学などになる事がほとんどです。
ですから、生理がはじまると、以前毎日していた適度な運動ができなくなったり、控えたりしなければならなくなります。
特に水泳などは、有酸素運動で適度に取り入れてあげると身長の伸びに貢献してくれるスポーツです。
こうした運動のロスは、生理が終わってからどこかで調整してあげても十分ですよ。
学校のプールにかぎらず、体を冷やさなくてすむ温水プールなどで、個人的に運動として取り入れてあげても良いのです。
アスリートやモデルを目指す女子にとって、身長の伸びにラストスパート!
ちょうどこの時期は、部活などもスタートして「好きなスポーツの道を極めたい!」と思っている人もいるでしょう。
スポーツによっては、身長が優先基準になる事もあって、少しでも身長が欲しいと思う事があるのです。
さらに、おしゃれ雑誌などの影響から、ファッションモデルなどに携わりたいと思う女子もいるでしょう。
そんな様々な可能性を追求したい時期に、身長の低さによって、その道を諦めなければならないのは辛いですよね。
確かに生理が始まると、急激な身長の伸びは期待できません。
しかし、この時期だからこそ身長を伸ばすサプリなどを使用して、身長の伸びにラストスパートをかけましょう。
もちろん、こうした努力は、まだ経済力のないお子さんだけでは不可能です。
生理と身長の関係性を説明しながら、同じ女性である母親が、準備してあける事が望ましいのです。
生理がスタートしたら、積極的に摂取したい栄養素
生理がスタートしたからこそ、今までの栄養摂取に問題がなかったかを確認しましょう。
身長を伸ばすのに必要な、カルシウムやアルギニンなどはしっかり食事から摂取できていたでしょうか。
もし、それが不足してたのであれば、今すぐにでも食事に取り入れてあげるのがベストです。
ですが、この時期は共働きをしている親御さんも多いですよね。
なかなか緻密な栄養を食事で提供するのは難しいでしょう。
バランスよく、簡単に栄養を取り入れる為には、身長を伸ばす栄養素の含まれたサプリメントなどもうまく利用すると良いかもしれません。
鉄分や葉酸を取り入れるのも視野に入れて!
身長を伸ばすためのサプリには、主成分としてカルシウムやアルギニンが配合されている事が定番となりました。
女子の場合ならば、生理の出血による鉄不足を考えて、鉄分や葉酸なども配合されているのがベストでしょう。
また、女子に限らず成長期の子供は、鉄分を消費しやすいため積極的に取り入れて、貧血予防を目指したいものです。
鉄分は身長の伸びにもかかわる成分ですから、見逃さずに取り入れたいものですね。
まとめ
女性にとって生理は、女性ホルモンの影響で身長の伸びを緩やかにしてしまうでしょう。
男女ともに、身長が伸びるのは「骨端線」がある間です。
骨端線がなくなる頃には、身長の伸びはストップしてしまいます。
その時期は男17歳、女15歳前後と言われていますよね。
肝心なのは、その時期にどれだけバランスよく運動、睡眠、栄養を取り入れられるかなのです。