身長を伸ばしたくて悩んでいる方や、子供の身長が気になっている方は「アルギニン」について、一度は耳にした事がありますよね。
しかし、このアルギニンの副作用については、なかなか知られていない事が多いです。
食品からの摂取ではなかなか過剰摂取にはならないのですが、サプリで摂っている方は副作用についても知っておきましょう!
アルギニンについては「アルギニンとは一体どんな成分?サプリで摂取できる成長ホルモンの効果」で詳しく解説しています。
目次
アルギニンを食品から摂取するのが理想的?
サプリの方が摂取しやすいアルギニン。
成長ホルモンの分泌を促進してくれるアルギニンですが、食事からアルギニンを必要量摂ろうとすると、食事自体がカロリーオーバーになってしまう事があります。
アルギニンが多く含まれる食品とは
アルギニンが多く含まれる食品に、脂肪分が多めに含まれているナッツ類や、豚のゼラチン質の部位などがあげられます。
しかし、ナッツ類に対して、アレルギー反応を示す人は少なくありません。
自分が摂取しようとするアルギニンに、アレルギー反応を起こさないかを見極める必要があります。
また、1日の理想アルギニン量を摂取するには、多量の食材を用いて、食事量も半端なくとる必要があるでしょう。
アルギニンというと、こうした脂質の多い食材が多いため、すぐに太ってしまいます。
肥満は、成長ホルモンの分泌を抑制してしまうため、アルギニンを含む食材の食べ過ぎに注意したいものです。
こうした事を踏まえると、アルギニンを食事で摂取することは、一筋縄ではいかない事が分かりますね。
アルギニン以外の成分が合わないかも
また、食事からのアルギニン摂取は、アルギニン自体が過剰摂取にならなかったとしても、他の栄養素が過剰摂取になる事もあります。
アルギニン豊富な豚肉などの肉類を使用して料理を作ったら、他の付け合わせ食材の栄養素をたくさん摂取しすぎてしまった…
または、カロリーを上げやすい油を使って炒めたり、味付けに使用する調味料を使ったりして塩分を摂取しすぎてしまった…
などの、健康被害的なものまで発生してしまう事もあるのです。
アルギニンサプリによる過剰摂取で注意するべき事
足りないアルギニンに関しては、サプリで摂取している方が多いですよね。
サプリでアルギニンだけ摂れるからと言って過剰に摂るのは禁物です!
アルギニンの広告にある、“飲むだけで身長が伸びる” などの魅力的なキャッチフレーズについつい乗せられてしまい、「たくさん飲用すればそれだけ伸びそう!」と過剰に期待してしまう人も実際にいるのです。
アルギニンの過剰摂取は胃に負担が
アルギニン自体は強アルカリ性の性質の為、過剰摂取すると胃が荒れてしまうなどの副作用が出てしまいます。
また、胃がやられてしまうので、そのまま下痢や腹痛の原因になることもあるのです。
大人でもこうした症状が出る可能性がありますから、まだ何に対しても抵抗力の弱いお子さんであれば、なおさら胃痛や腹痛の副作用をもたらしやすくなるでしょう。
プロテインなどもそうなのですが、基本的にサプリメントは適量を守らないと体に害を及ぼします。
臓器障害を起こす事も
アルギニンの場合、肝機能や腎機能の低下している人が過剰摂取してしまうと、命の危険に関わることもあるので覚えておきましょう。
元々持病を持っている人ならば、なおさらです。
持病のために薬を処方されている人も、アルギニンとの飲み合わせに注意が必要です。
また過剰摂取により、元々健康な人でも腎臓や肝臓の機能低下を生じさせてしまう事もあるのです。
低血圧症や失神
アルギニンは血管を広げる効果があるため、高血圧の人が血圧を抑制させるには、効果的と感じます。
ですが、低血圧の人がアルギニンを過度に摂取してしまうと、必要以上に血圧を下げてしまうため、低血圧症や失神などの重大な症状を引き起こす事があります。
成長期にこうした症状が現れてしまえば、勉強や部活などに支障をきたす事もあるため、お子さんのアルギニン摂取に対しては益々気をつけましょう。
ヘルペスが発症しやすい
口周りなどに主に発症するヘルペスですが、体内のアルギニンを使って増殖するため、その時に抵抗力が弱くなっている方などは、ヘルペスウィルスを発症しやすくなるでしょう。
元々、ヘルペスができやすい人や、ヘルペスが一度でも発症した事のある人は気をつけたいものです。
体に良いものを摂るつもりで摂取しているサプリメントで、体を壊しては元も子もありません。
正しい摂取を心がけましょう。
アルギニンの摂取の仕方
アルギニンは以下のような摂取の仕方や、飲み合わせなどにより効果的に飲用できます。
強アルカリであるアルギニンを中和させる成分を摂取
アルカリ性であるアルギニンを摂取する場合は、柑橘類、梅などのクエン酸が入っているものを同時に摂取すると、酸性の性質を持つこれらが中和してくれるので良いです。
ビタミンB群を同時に摂取
残念ながら、アルギニンだけではスムーズに吸収されないのが現状です。
アルギニンを効果的に摂取するためには、豚肉類、にんにく、シジミなどのビタミンB群を適度に摂取する事で、吸収率を高めます。
他にも、納豆に含まれるパトテン酸や小松菜などに含まれる葉酸などもアルギニンの吸収率をより高めるでしょう。
あらかじめ、胃を保護しておく事も!
また先に、牛乳などを飲んで胃に保護膜を作っておくのもオススメです。
最近のお子さん用のアルギニンサプリなどには、胃の粘膜を保護するために牛乳成分が配合されていたりと、元々胃を守るように処方されているタイプもありますよ。
容量は厳守!
容量は1日5gがベストです。
それを1日何度かに分けて摂取する方が、胃にも負担をかけにくくなるでしょう。
子供のアルギニン摂取について
子供の身長が伸びてほしいと思うのは親心です。
しかし、量を誤ると恐ろしい病気を引き起こしてしまいます。
小さい頃にアルギニンを毎日大量摂取すると、成長ホルモンが異常を起こしてしまい「巨人症」という難病を引き起こしてしまう事もあります。
逆に、摂取量が足りなくても病気への抵抗力がダウンしたり、生活習慣病の進行などもあるので気を付けましょう。
また、大人と子供では摂取量の上限が違うので、大人用のサプリメントを「少しにすれば良いだろう」と安易な気持ちで子供に摂取させるのは辞めましょう。
子供に与える場合は、かならず子供用のサプリメントを与えてください。
安全なアルギニンサプリを選ぶために!
海外で生産販売されているようなサプリは、子供用に生産されているものよりも、海外の大人向けに製造販売されているような製品が多いのが現状。
なるべくならば、国産材料、国内工場内で生産製造されている商品が一番良いのです。
アルギニンサプリを選ぶ時は、次の項目を念頭に置いてセレクトしたいものです。
- アルギニンを中和させる成分が配合されているか
- 製造元などがしっかり記載されているか
- 品質チェックがしっかりされているか
- 商品の保証はあるか
- アルギニン以外の成分もしっかりチェック
アルギニンをより継続的に効果を発揮させるために!
アルギニンを約3ヶ月飲用すると、アルギニンの効果が弱くなる場合があります。
これは、体の中でアルギニンを分解するために、アルギナーゼという物質が働き、アルギニン自体を変化させてしまうという一連の変化が生じるためです。
この時に、シトルリンという成分を同時摂取する事で、アルギナーゼの働きを抑制するため、効果は継続的に期待できるようになります。
身長を伸ばすサプリにも、このシトルリンが配合されているものを選ぶと長期に効果が期待できますね。
まとめ
アルギニンは、体に必ず必要な栄養であると同時に、きちんと正しく摂取しないと副作用もある成分です。
また、食べ物で完璧に摂取するのが難しい事から、サプリで摂取することをオススメします。
ですが、その選び方次第では身長が高くなるどころか、健康体でいなければならない年代に、体の不調を誘発する事になりかねません。
きちんと容量を守り、正しく使うということを心がけて下さいね。